Chiisaiisu / 小さい椅子

スタジオユタカ、小さい椅子

きっかけは幼稚園で使う椅子のデザインを引き受けたことです。先輩のお手伝いでしたが、色々と話し合いながら完成させました。出来上がった椅子に座ってみると何かとても懐かしい景色が見えました。目線が低くなったことや座ったときの姿勢があるかもしれません。なんだかとっても楽しいし、思いのほか座り心地がいいのです。

子供椅子というものはそれが必要な一時期しか使いません。真面目に作ればとても長く持ちする家具なのに数年しか使わない物を作るのには抵抗がありました。でも、幼稚園の椅子に座ったときに・・「そうか!」と思いました。発想を変えて、大人用で小さな椅子を作ればよかったんだと。

こどもたちは大きくなります。元気に成長してほしい。それはみんなの願いです。家具は長持ちします。ちゃんとした物は長く使ってほしい。これは作り手の願いです。もし子供椅子を作るのなら、初めから大人を意識して作る。大人になったときも使える椅子を作る。そうすればずっと使えるのですから、使う人、作る人の願いがかないます。

小さい椅子は4人の作家で始めました。それぞれの作家が「小さい椅子」という考え方を適宜解釈して作っています。結果、色々なバリエーションが生まれることになりました。子供が使うことを強く意識したもの、あるいは、大人用と言った方がいいものができました。唯一制限があるとしたら大人も子供も座れる椅子ということでしょうか・・たまに誰も座れない椅子(観賞用)ができてしまいますがこれもまた小さい椅子の面白さだと思います。小さい椅子には「機能する椅子」と「よりアートに近い椅子」がありますが、一人の作家には両方の顔があるのでどちらの椅子も作って行くことが大事だと思います。

その後皆が忙しくなり、なかなか一緒に活動ができなくなりました。それぞれが注力したいことにフォーカスすることにし、一旦リセットをして、新たな形で活動することにしました。今後はスタジオユタカのサイトでイベントの告知や販売をしていきます。小さい椅子のサイトは今までの活動の記録としてご覧ください。

子供の頃の楽しかった思い出の大切さ、そこにある皆の愛情、優しさに気付くのには時間がかかります。
大人になってわかる日が来ます。あるとき「ああ、そうだったね」「ありがとう」と言葉にはならない思いがよぎります。

小さいときから使い、大人になっても思い出と共にずっとそばにいられたらと思います。これが小さい椅子の願いです。

今までの活動記録は小さい椅子のサイトをご覧ください。
小さい椅子